JA宮城中央会と県農協政治連盟は8月21日、地元選出の与党国会議員を招き、東京都内でJA代表者要請集会を開きました。
食料・農業・農村基本法の改正を受け、将来にわたる食料安全保障の確保と、施策の具体化、万全な予算確保などを強く要請しました。
中央会の佐野和夫会長やJA組合長・専務、青年部・女性部代表ら約25人が上京。自民党の秋葉賢也、西村明宏、小野寺五典、櫻井充、公明党の庄子賢一議員に要請書を手渡しました。自民党の土井亨、伊藤信太郎、和田政宗議員は秘書が対応しました。
要請は4項目で、再生産に配慮した適正価格の実現に向け、2025年度に法制化すること、国産飼料の増産に向けた継続性のある支援、配合飼料価格安定制度の基準価格見直し、などを求めました。
佐野会長は「生産資材は高止まりの一方、農産物価格は低迷の一途で、生産現場は危機的な状況にある」と訴え、将来を見据えた施策へ、特段の尽力を要請した。
参加者からは、子牛価格や枝肉価格の低迷で、畜産農家が離農の危機にあることを訴え、要請内容の実現を強く求めました。
また、水田活用直接支払交付金の「5年水張りルール」について、特に中山間地では対応が極めて難しいことから、廃止や見直しを求める切実な意見も出ました。
小野寺議員は「今年は農業の新しい法律の元年。とにかく予算を増やすよう取り組んでいきたい」と語りました。
同日は農政学習会も開き、食品産業センターの荒川隆理事長(元農水省大臣官房長)が、食料安全保障と食料・農業・農村基本法の改正について講演。JA全中農政部は令和7年度水田・畑作農業対策・畜産基本対策・青果対策に関するJAグループの基本的考え方を説明しました。
国会議員に生産現場の声を届けた要請集会(8月21日、東京都千代田区で)