平成29年11月26日(日)~27日(月)、松島町で「平成29年度宮城県JA青年大会」を開催し、県内盟友等160名が参加しました。
大会では、青年の主張発表大会や青年組織実績発表大会を行い、青年の主張発表ではJAあさひな青年部富谷支部 佐藤一輝さん、青年組織活動実績発表ではみやぎ仙南農協川崎地区青年部(発表:平間百合子さん)が最優秀賞に輝きました。最優秀賞受賞者は、来年1月に山形市で開催される「平成29年度東北・北海道地区JA青年大会」に本県代表として出場します。
また、講演では宮城県議会 中島源陽議長にお出でいただき、宮城県の農業情勢についてご講演いただいたほか、「宮城県JAポリシーブック」による本連盟 鈴木貴郎委員長との対談もしていただきました。
このほか、課題解決に向けて盟友一丸となって行動していくとの大会宣言と、平成30年産以降の米政策見直しに向けた特別決議の採択などを行いました。
詳しい内容は次のとおりです。
趣旨 | 東日本大震災から6年以上が過ぎ、地域農業の担い手であるJA青年組織を取り巻く環境は大きく変化している。このような中、農協運動に果たすJA青年部の役割を再確認するとともに、活動体験交流と討議を通してJA青年部組織活動強化・発展と活力ある地域づくりを積極的に展開するため、JA青年部組織リーダーが一堂に会し本大会を開催する。 |
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主催 | 宮城県農協青年連盟 |
後 援 | 宮城県、JA宮城中央会、農林中央金庫仙台支店、JA全農みやぎ、JA共済連宮城、(一社)家の光協会、(株)日本農業新聞東北支所、㈱農協観光宮城支店 |
テーマ | 「子どもたちの未来へ」 |
○開会
○綱領朗唱
○開会挨拶 宮城県農協青年連盟 委員長 鈴木 貴郎
○来賓祝辞
宮城県農林水産部 部長 武 藤 伸 子 様
宮城県農業協同組合中央会 会長 高 橋 正 様
JAみやぎ女性組織協議会 会長 佐々木 美和子 様
宮城県農協青年連盟 前委員長 相 澤 宏 樹 様
○JA青年の主張発表
組織名 | 氏名 | 題目 | 備考 |
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JAみやぎ亘理青年部 逢隈支部 |
菅生 智秀 | サラリーマンから農業へ | 優秀賞 |
JAあさひな青年部 富谷支部 |
佐藤 一輝 | 新しい農業文化 | 最優秀賞 |
みやぎ仙南農協 白石地区青年部 |
大野 周一 | 養蚕と携わってきた私の30年 | 優秀賞 |
JA古川青年部 | 本田 千尋 | 「おにぎりが教えてくれた農業への道」 | 優秀賞 |
JA加美よつば青年部 小野田支部 |
畠山 昌人 | 「一筋の光 法人化」 | 優秀賞 |
JA栗っこ青年部 瀬峰支部 |
大内 貴生 | 「私と酪農」 | 優秀賞 |
JAみやぎ登米 南方町青年部 |
浅野 俊輔 | 覚悟を決めた今 | 優秀賞 |
JAいしのまき青年部 河南地区 |
岩渕 譲 | 「これから先!!」 | 優秀賞 |
<最優秀賞>
JAあさひな青年部富谷支部 佐藤 一輝 氏
○JA青年部組織活動実績発表
組織名 | 氏名 | 題目 | 備考 |
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みやぎ仙南農協 川崎地区青年部 |
平間 百合子 | 看板が育む子どもたちとの絆 | 最優秀賞 |
JAみどりの青年部 | 堀田 真也 | 青年部防災マニュアル・ネットワーク作り | 優秀賞 |
JAみやぎ登米青年部 | 千葉 翔太 | 「熱き漢たちの挑戦」 | 優秀賞 |
<最優秀賞>
みやぎ仙南農協川崎地区青年部(発表者平間百合子 氏)
○講演「宮城県の農業情勢について」 講師:宮城県議会 議長 中島 源陽 氏
宮城県の農業の現状や課題などについて、わかりやすくご説明いただきました。
また、県内青年部盟友が議論して作成した「宮城県JA青年部ポリシーブック」を用いて、青年部が抱える課題について鈴木貴郎委員長と対談していただきました。
○情報提供
○情勢報告「農業をめぐる情勢について」
○1分間スピーチ
盟友が日頃の現場での想いを訴えることにより、盟友同士の交流の契機とするため、県連加入全組織(12JA)の代表者が日頃の思いのたけなどを発表しました。
そして、後日の委員会にて、東北・北海道ブロック大会での各県代表スピーチの本県代表にJAあさひな青年部 赤間 繁幸 氏を選出しました。
○審査講評・表彰式
○大会宣言
原案どおり満場一致で採択しました。
大会宣言
我々JA青年組織盟友は、地域農業・社会の担い手として、日々農業の振興を図りながら、農業を通じた社会貢献に取り組み、自然環境や美しい農村風景の保全、地域コミュニティの形成、何より安全・安心な農畜産物の生産に努めてきた。
また、地域農業・社会を守るため、地域住民や一般消費者との交流による相互理解を図りながら、農政運動による政策提言を行い、農業の持つ多面的機能の重要性と食料自給率向上の必要性等を訴えてきた。
しかし、農業をめぐる情勢は依然として厳しい。30年産以降の米生産調整の見直しや米の直接支払交付金の廃止、国際貿易交渉による安い外国産流入への懸念、農業人口の高齢化と減少、耕作放棄地の増加など、多くの課題が我々の生産現場と地域社会の生活基盤を脅かしている。
さらに、東日本大震災からの復興が進む一方、頻発する新たな自然災害による農作物被害や放射能汚染物質処理問題は、本県農業の振興に悪影響を与えている。
このように課題が山積している中、次代を担う子どもたちの未来に、この地域農業・社会を引き継いでいかなければならず、それらを担う我々青年農業者への期待と役割・責任は大きなものとなっている。
我々は、本大会において「子どもたちの未来へ」をテーマに掲げ、今こそ、農業の素晴らしさと大切さの再確認を行い、盟友一人ひとりが互いに成長し、青年農業者の先頭に立って、ポリシーブックの活用・実践により多くの課題の解決を図っていかなければならない。
これからの地域農業・社会のため、情熱と誇りを持ち、行動していくことをここに宣言する。
平成29年11月26日
平成29年度宮城県JA青年大会
○特別決議
原案どおり満場一致で採択しました。
平成30年産以降の米政策に関する特別決議
平成30年産以降の米政策の見直しについては、行政による生産数量目標配分の廃止や米の直接支払交付金の廃止など、大きく政策が転換されることとなるが、具体的な仕組みや必要な関連施策等は明らかにされていない。
また、主食用米だけでなく、WCSや飼料用米に取り組む農家も多い中、これらを今後も安定して生産していくための制度の確立や予算の拡充も不透明である。
特に、米の直接支払交付金の廃止や過剰作付け等による米価の下落は、農業所得の減少に直結し、我々の農業経営とくらしに大きな支障を来たすのではないかと、大変不安である。
そして、米の産出額が県全体農業産出額の4割を占める本県においては、水田農業の衰退は本県農業全体の衰退を意味し、地域農業の衰退は自然環境の悪化や食農教育の弱体化など、農業・農村のもつ多面的機能の停止も招く。
生産調整に取り組む一部の水田農家のみではなく、本県盟友・農業者が一丸となって、地域農業の振興に資することができる農業政策が必要である。
我々は日本農業・地域農業の担い手として、日本の食と農を守り、子どもたちに次代を引き継いでいくため、政府・与党に対して、十分な予算の確保と必要な制度の法制化を求めていくとともに、盟友一人ひとりが水田農業をはじめとする日本農業・地域農業の持続的発展に向けた行動をしていくことを決議する。
平成29年11月26日
平成29年度宮城県JA青年大会
○閉会